がんを愛しつつ生きる ボランタリズムの実践哲学
1990年12月
枝見静樹 著
2231 円(本体)
がんを愛しつつ生きる波乱のボランティア人生
この物語りは、戦後の時代を生きた1人の旅人(戦中派)の生きながらえた魂の遍歴であり、今なお、罪なる人間の旅の途上に祈る告解である。また、わが国における先駆的役割を果たした著者のボランタリズム運動への実践哲学である。
朝日新聞「こころ」のページより
「がんを愛しつつ生きる」――平成元年二月十四日の朝日新聞「こころ」のページで全国に報道された記事は、大きな反響を呼んだ。
そこには著者の次のような半生が記されている。
――枝見静樹さん(六十五歳)、昭和三十一年、文芸出版「現代社」を創設。戦後の一時期を画したベストセラー、坂口安吾の「堕落論」をはじめ、太宰治、織田作之助、檀一雄らの作品を出版。山下清の「放浪日記」「裸の大将」などを出し注目される。しかし、出版業界不況のあおりで三十四年に倒産。東京山谷に入り、ポーランド人修道士・ゼノ・ゼブロフスキーを知って、ボランティア活動に。恩師と私淑する武者小路実篤氏を名誉会長に「富士福祉事業団」を創設し、理事長としてこの道一筋に歩む。波乱に満ちた半生である。そして今、がんとの闘病の日々だ。
「病に従いがんを愛しつ生きる」が枝見さんの信念である。――
- ISBN
- 978-4-87950-937-6
4-87950-937-X - 価格
- 2231 円(本体)
- 発行年月
- 1990年12月