血は水よりも濃い
2010年12月11日
9jaで誰かと友だちになること、それはその兄弟姉妹ともつながるということ。電話でもメールでも、結びはいつも家族の名前をあげ、「○○によろしくね」としめくくる。両親や祖父母、叔父叔母ならとくに固有名詞は必要ないけれど、兄弟姉妹はそれぞれの名前を言わないといけないからたいへん。たとえばアミナは7人兄妹だが、みんなよくアミナを訪ねて来ていたし、話や写真でも彼らのことを聞きなれていたので、いつのまにか名前も順番も覚えていった。9jaは大家族が多いにもかかわらず、不思議とみんな記憶しているものだ。
兄弟姉妹の不仲が話題になるたびに9jaの友人たちがよく言っていたのは、「血は水よりも濃い」。兄弟姉妹は他人よりも互いを信じ、守るものだから、他人は心配もいらなければ口も出せない。
今夜はトインと妹のウチェが泊まりに来ている。しゃべり疲れてふたりがウトウトしだした23時過ぎ、わたしはやっと日記帳を開いた。やわらかな黄色い光に照らされた同じ寝相の姉妹を見ながら、ふたりを起こさぬよう、静かに筆をとった。
(毎週土曜日更新)