ペペの力
2011年8月20日
帰国して1か月、うだるような暑さのなかの静かな暮らしに9jaの「刺激」が戻ってきた。友人が、旦那さんと一緒に大事に育てているハバネロをわけてくれたからだ。
オレンジ色のハバネロはトウガラシの一種だが、その辛さは日本で一般的な鷹の爪の2.5~7倍もあり、痛いほど辛い。同じトウガラシ属でも、品種が異なれば色もかたちも辛さもそれぞれで、さまざまなトウガラシが世界中で食べられている。このハバネロと同じ種で、かたちと大きさがよく似ているのがスコッチ・ボネットという9jaのトウガラシだ。「ペペ」の名で親しまれるこの真っ赤なトウガラシはハバネロ級の辛さを持ち、9ja料理にはかかせない。
「だめだ、ペペが足りないよ」「ごめん、ペペ入れ過ぎちゃったからあんたには無理かも……」みんなで食卓をかこむたびにペペは話題にのぼった。超刺激的な辛さは口のなかだけにおさまらない。「ぺぺ」の刺激は、けっして楽ではない9jaでの毎日をたくましく生きるエネルギーにもなっているのだと思う。
ぺぺ(ハバネロ)、オクラ、モロヘイヤ、トマト、ナス、タマネギ、ニンニク、ショウガ……9jaのみんなも食べているこれらの野菜を少し多めの油で炒めて、日本の夏を乗り切ろう。
(毎週土曜日更新)