ローカル認証 地域が創る流通の仕組み Amazon Kindle版
大元鈴子 著
こちらは電子書籍(Amazon Kindle専用)版の紹介ページです。紙書籍版紹介ページは以下リンクよりご欄ください。
「ローカル認証」で産地と消費者が結びつく!
地理的に限られた範囲で生産される産品の高い品質を保証し、さらに産品の地域性を消費者まで伝えられる「ローカル認証」。自治体などが制度として運営する認証(有機JASと併用する例を含む)だけでなく、民間の加工・販売企業が地域性を発信している事例も紹介しています。
地域から創れる「中規模の流通」とは?
「ローカル認証」は、食材が地球を駆け巡るようなグローバルな流通と、地元で完結する流通(地産地消)との中間にあたる「中規模の流通」をめざすものです。生産者から少し離れた距離にいる消費者に、食品の地域性を正しく伝え、価値を感じてもらいたい。イメージ戦略による一過性のブランディングでなく、産地で生産方法を厳しく管理し、産品の価値が長続きする仕組みを創り出すヒントがたくさんあります。
- チラシ『ローカル認証』(個人のお客様向け、PDFファイル)
- チラシ『ローカル認証』(書店様向け、PDFファイル)
- 月刊「地理」(2018年10月号)で紹介されました
- 日本農業新聞(2018年4月1日)で紹介されました
目次
はじめに
序章 いま、求められる「地域が創る食の流通」
1. 地域と食との関係
2. スケールが問題だ―農業の規模と流通の規模
3. 地域が創る食の流通と地域マーケティング
4. この本の構成
第Ⅰ部 認証制度総論
第1章 認証がもつ意味
1.1. 「認証」とは何か、なぜ「認証」するのか
1.2. 食の価値の変遷と地域化
1.3. 国際的に普及する国際資源管理認証と地域限定認証
1.4. 「認証制度」とイメージ戦略による「ブランディング」との違い
第2章 新たな流通の仕組みとしてのローカル認証
2.1. ローカル認証の定義
2.2. ローカル認証に必要な要素
2.3. ローカル認証を有効に使う仕掛け
2.4. 制度を伴わない「ローカル」の表現
2.5. 地域が創る新しい流通の仕組み
第Ⅱ部 制度としてのローカル認証
第3章 問題を価値として縫いあわせる―米国コロンビア川流域の「サーモン・セーフ」
3.1. コロンビア川のサケ
3.2. 「サーモン・セーフ認証」
3.3. サケに優しいワイン、ビール、そして街
3.4. さまざまな価値を縫いあわせる
第4章 多様な農業を認めあう町―宮崎県綾町の「自然生態系農業」
4.1. 有機農業の町「綾」
4.2. 多様性がつくる町の農業の未来
4.3. 販売先の多様性
4.4. 他制度とローカル認証としての「自然生態系農業」
第5章 農業者が創りだすコウノトリの餌場―兵庫県豊岡市の「コウノトリの舞」
5.1. 豊岡市とコウノトリの関係
5.2. コウノトリの舞、コウノトリの贈り物、コウノトリ育む農法
5.3. コウノトリの餌場をつくりだす認証制度成功の要因
5.4. コウノトリがつないできたストーリー
第Ⅲ部 地域から生産・消費を循環させる食品会社と運動
第6章 漁業者へ通信簿を渡す企業―株式会社井ゲタ竹内によるモズクでサンゴ再生
6.1. 沖縄県恩納村漁協のモズク養殖
6.2. 井ゲタ竹内、恩納村にやってくる
6.3. 恩納村と全国の消費者をつなぐための仕掛け
6.4. 生産者に通信簿を渡す―妥協なき品質向上への切磋琢磨による長期的関係構築
6.5. 食品メーカーが原材料を得る以上の関わりを生産者と構築する意味
第7章 希少リンゴの現代的価値を醸造する―株式会社サンクゼールと地域の関係
7.1. 資源的価値を喪失していた和リンゴ「高坂」
7.2. リンゴ生産者と生産地の課題
7.3. サンクゼール×リンゴ農家×行政
7.4. 地域課題を取りこんだ六次産業化
7.5. 地域資源の「共通の価値」を見出す
第8章 水産物の地域化の試み―スローフィッシュ運動
8.1. スローフードという社会運動
8.2. スローフードという運動を分析する
8.3. なぜいまスローフィッシュか
8.4. スローフィッシュが目指すところ
終章 地域が創る新しい生産流通の形―ローカル認証の可能性と課題
1. ローカル認証によるフードシステムの地域化
2. ローカル認証が地域資源創生を可能にするメカニズム
3. ローカル認証の課題と可能性
おわりに
- ISBN・分類コード
- 978-4-87950-628-3 C0061
- 価格
- 2000円(本体)+税
- 判型
- 四六判 並製本
- 発行年月
- 2017年9月