テキストメッセージ
2010年1月30日
友人のトインが息子のロティミを連れ、ラゴスからわたしを訪ねてイフェまで来てくれたときのこと。朝食をとりながらわたしは、奨学金をもらわない限り、来年の今ごろは戻って来ることができないとぼやく。すると2人はわたしの手をとり、目を閉じた。
「神さま、どうかしらべがまたここに帰って来れますように」
それから幾月か経った2008年11月初め、オバマ大統領当選の速報が流れた。そして間もなく、わたしは申請していた奨学金の合格通知を受けた。結果を知らせてくれた日本の姉からの電話を切るとすぐに、トインに電話をかけた。
翌朝、トインから携帯にメールが届いた。字数制限いっぱいにつづられた「省略形」交じりのテキストメッセージ。youがu、theがdといった具合に。これ以上文字を加えると、さらにもう7ナイラ(約4.3円)かかってしまうため、若者たちは「新しいつづり」を創っては文字数を減らし、より多くのメッセージを交しあう。
“show d world d beauty of 9ja”
トインが言葉にしてくれた、わたしのやりたいこと。このテキストメッセージは、わたしの宝物となった。
(毎週土曜日更新)