ごみのゆくえ
2011年10月1日
この住宅地でごみの収集がはじまったのは2010年。かつてみんなが「ごみ捨て場」として利用していたいくつもの場所に、地主など金銭的に裕福な人たちがあたらしく家を建てるようになったからだ。ポイ捨てする場所のなくなったこの住宅地では、週1回、1袋(45リットルのごみ袋相当)100ナイラ(約50円)で個人の収集屋がごみを引き取るようになった。収集屋はリアカーで各家庭をまわってごみと現金を受け取ると、ごみを車に積んで郊外の空き地や繁みへ捨てに行く。
外を歩けばどこにでも散らばっている生ごみ、汚物、使用済み生活用品、サチェットなどなど。あたりに捨てられたごみは風で運ばれ、砂ぼこりにまみれ、雨に流され、街をめぐる。いつのまにかヤギたちが食べていたり、土にかえったり、まだ使えるものを探すスカベンジャー(ごみをあさる人)たちに拾われたり、排水溝に積もり詰まって洪水を引き起こしたりする。
異なる生活習慣をもって同じ地球上で暮らすわたしたち人間が、それぞれのやり方で、しかし一刻もはやく、暮らしのなかで地球の環境を守ることはできないものだろうか。ここではまだ多くの人たちにとって環境問題は身近ではないけれど、9jaらしいやり方がきっとあるはずだ。
(毎週土曜日更新)