「アジア経済」にて『難民の人類学』が紹介されました
2017年3月30日
日本貿易振興機構(JETRO)アジア経済研究所「アジア経済」 Vol.58 no.1 (2017.3) にて『難民の人類学』を紹介していただきました。
石井由香氏(静岡県立大教授)による評で、難民を支援・管理する側からの分析でなく、難民の主体的営為の分析を試みていること、そのために徹底して人類学的な方法を用いていること、さらに長期化する難民状態に関する分析枠組みを提示していることなどを高く評価してくださっています。
その一方、「難民であること」と「民族(カレンニー)であること」とを不可分と捉えている点、難民の「自律」への評価・考察、また移民労働者と比較する視点の要望など、課題も挙げられています。ただ、そう指摘された上で、
これらは本書の価値を損なうものではまったくない。本書はグローバル化時代の難民像を理解する上で,非常に有効な視点と内容をもっている。難民,国際移民に関心をもつ方々に一読を強く勧めたい。
としめくくられています。